パパのランダムアウトプット

少しでも、浅くでも、知ることに意味があるよ。

二・二六事件とはどんな事件だった?どんな影響があったの?

どんなことがわかる記事?

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もうすぐ2月も終わりですね。2月末と言えば、二・二六事件ですよね(?)

どんな事件かよく覚えてないけど、「226」というゴロに合わせて暗記して終わったという方もいるかもしれません。

 

1936年(昭和11年)2月26日に起きた事件だから二・二六事件

 安直なネーミングですが、僕は子供の頃から、なぜかこのネーミングにミステリアスさというか、他の事件とは違うダークな雰囲気を感じていて、ずっと関心を抱き続ける事件でした。

 

実は、この事件はちょっとした兵士たちの反乱ではなくて、その後の日本の行方を左右することになった重大な事件でした。

 詳しい事件の経緯はwikipediaあたりに任せるとして、ここでは「なぜそうなった」、「どんな意義があったのか」を説明したいと思います。

 

 今回の参考文献はこちらです。 

文庫 二・二六帝都兵乱 (草思社文庫)

文庫 二・二六帝都兵乱 (草思社文庫)

 

二・二六事件」を一言で言うと?

一言で言うと

「戦前の日本であった軍隊の反乱。偉い人が何人も殺されたり、都心が占拠されて大変な事態になった。

結局鎮圧されたけど、これを機に軍隊が政治への発言力を強めていき、日本は戦争への道を突き進んでいくことになった。」

 

という説明をしました。

例によって、ここからは子供に伝える文調で書いていきます。

 

戦前の陸軍は2つのグループに分かれてた

戦前の陸軍は、皇道派統制派という2つのグループに分かれていた。

実際には皇道派がいて、それ以外、という感じだったらしい。皇道派以外にも名前をつけるなら、あえて統制派という名前をつけていたようだね。

 

皇道派の人たちの考え方は、

「今の陸軍や政治家達は腐ってる。

天皇陛下の周りを間違った考えのやつらが取り囲んでいて天皇陛下を騙している。

そいつらを取り払って、天皇に直接政治をしてもらい、明治維新以来の昭和維新を実現しよう!」

 

という考え方で、昭和維新という明治維新(江戸時代から明治時代に変わった改革)と同じくらいの政治改革、社会改革を起こそうと言う考え方を持っていた。

 

青年将校って誰?

皇道派には青年将校たちが多く所属していた。

二・二六事件は、その若い青年将校たちによって実行されたんだ。

 

2 26 Incident.jpg

↑真ん中を歩く人物が青年将校

 

軍隊には、とにかくたくさんの人はいるよね?何万人、何十万人もいる。

たくさんの人に指示を出して、みんなで一斉に行動しないといけないよね。

 

だから、軍隊は兵隊たちを、「小隊、中隊、大隊、連隊...」と、大きさごとのグループでまとめていく。

 例えば、小学校でいえば、

  • 1年1組と言うグループ
  • 1年生と言うグループ
  • 低学年というグループ
  • ○○小学校というグループ

という形でどんどんグループ単位が大きくなっていくだろう。

 将校というのは、それぞれのグループ単位でリーダをする人のこと。部下に命令を出して実際に兵士を動かす仕事をする人だよ。

 

皇道派青年将校たちは、東北地方の出身者が多かった。昭和時代の東北は、冷害や飢饉がおきたりして、とにかく貧しかった。

彼らは東北の貧困をはじめとした日本の数々の問題点を、政治や軍隊のトップの人たちが天皇に知られないように意図的に隠していると考え、怒りを感じていたんだ。

 

2月26日の雪がふる朝、ついに行動を起こす

1936(昭和11)年2月26日、青年将校たちは、自分の中隊の兵士たち1500人を連れて、首相や大臣たちの家を襲った。

高橋是清大蔵大臣、斎藤実内大臣など、当時の日本の政治のトップの人たちを殺してしまったんだ。

昭和天皇は激オコ→青年将校たちはがっかりして降参した

昭和天皇は「君臨すれども統治せず」ってのを大切にしていたのは前に話したよね。

otro.hatenablog.com

 

でも、この時だけは、とにかく強い口調で怒りをあらわにした。

「自分が信頼している老臣たちを尽く殺戮するとは許せん!自分が陸軍を率いて反乱部隊と戦ってもいい!」

とまで言った。

 

これを聞いた青年将校たちは、ものすごいショックを受けたらしい。

自分たちの真剣な訴えが天皇に伝われば、きっと天皇は理解してくるはず、と思って反乱を起こしていたからだ。

 

これを聞いて、青年将校達は諦めて降参をした。
結果、陸軍の仲間同士で殺し合いをする事はなく事件は終結した。

 

なぜ軍隊の声が大きくなっていったの??

最初の方の一言説明で、

「これを機に軍隊が政治への発言力を強めていった。」

と言ったよね。
現代の自衛隊でこんなこと起きたら、自衛隊の偉い人が謝罪しまくって、辞めることになるだろうね。
でも、この時代は違った。

 

軍隊の偉い人たちは、「軍の考えを無視したり、言うことを聞かないと、うち(軍隊)の若いもんがまた同じようなことをするかもわからんぞ??」

 

という感じで、政治家を暗に脅すようになった。 

 

結局、政治家は、軍隊の意見に反対できなくなっていき、軍隊の政治への影響力がどんどん増していった。 

結果的にアメリカとの戦争も始めるところまで行ってしまった。

 

otro.hatenablog.com

 

まとめ

その印象的(? )な事件名から、名前は知ってるけど、、、という二・二六事件
なぜ起こり、その後の日本現代史にどんな影響を与えたのかを中心に説明してみました。

 

改めて考えてみると、戦前を軍国主義に押し上げる大きな影響を与えた事件だったのがわかりますね。