自衛隊で一番偉いのは誰?昔は軍人は総理大臣より偉かったの?統帥権の問題を解説する。
- どんなことがわかる記事?
- 昔の日本はどっちが偉かったの?を一言で言うと?
- 昔は天皇が一番偉かった
- 天皇が軍隊に直接命令するという形だった
- でも天皇陛下は、政治には口を出さなかった
- 軍人の目線で政治を考えるように
- アメリカとの戦争に負けて、命令を出す人を総理大臣にした
- まとめ
どんなことがわかる記事?
日本の自衛隊で一番偉い人は誰?と子供に聞かれたら、なんと答えますか?
もちろん、「総理大臣」と答えるのが正解です。
では、なぜ自衛隊の軍服を来た司令官が一番偉いわけではないのか?
どうして総理大臣が自衛隊を指揮するようになったのかを書いていきたいと思います。
今回の参考文献はこちらです。
昔の日本はどっちが偉かったの?を一言で言うと?
一言で言うと
今は総理大臣が一番偉い。自衛隊に命令を出せるのは総理大臣だけ。
でも昔は、天皇の下に政治家(総理大臣とか内閣)と軍隊はそれぞれ別々に存在していたんだ。
それもあって、日本は戦争への道を突き進んでしまった。
という説明をしました。
昔は天皇が一番偉かった
日本がアメリカと戦争して負けるまでは、日本は天皇が一番偉かったんだ。
天皇は神の子孫と言われていて、国民は天皇のために国を発展させて行こうと教育されていた。
天皇が軍隊に直接命令するという形だった
今は総理大臣の下に自衛隊がいて、敵に攻められたりした時は、安倍総理大臣が自衛隊に命令を出す形になってる。
でも、戦前は違っていた。
天皇の下に、国会、内閣、総理大臣がいて天皇の命を受けて政治をしていた。
さらにそれとは別に、陸軍、海軍は天皇に直接仕え、命令を受けるという形を取っていた。
この、天皇が直接、陸軍、海軍を指揮することを統帥権(とうすいけん)というよ。
これが後々問題になってくる。
でも天皇陛下は、政治には口を出さなかった
特に昭和天皇は、「君臨すれども統治せず」っていう事を強く意識していたんだ。
戦前の憲法では、天皇は政治にも軍隊も全てを統括する偉い人、って事になっていた。
でも実際の政治は、国民から選ばれた国会や内閣に任せる、ということを強く意識していた。
そうなると、内閣総理大臣が政治の実権を握っていくわけなんだけど、軍人は政治家とは離れた形で天皇に仕える立場だったから、ここで色々問題が出てきた。
軍人の目線で政治を考えるように
軍人は天皇に直接仕えているわけだけだから、軍人からの目線で国のことを色々と考え始める。
例えば、ロシアが最近強くて、中国への進出を狙っているみたいだ。それを防ぐために今の中国の東北部(満洲)を日本の植民地にして、ロシアから日本を守らないとヤバい!と考えた。
そこで、国会、内閣や総理大臣の許可をとらず、勝手に中国の東北部を攻撃し、勝手に満洲国という国を作ってしまった。
政治家たちも、これに文句をいったが、「日本のためだ!天皇の統帥権に口を出すのか!」と強く言い張って、結局政治家たちに無理やり認めさせたんだ。
このケースのように、次第に軍が独走を始めるようになり、日本はアメリカとの戦争への道を突き進んでいくことになる。
アメリカとの戦争に負けて、命令を出す人を総理大臣にした
アメリカとの戦争に負けた後に自衛隊を作ったんだけど、軍が暴走して太平洋戦争にいたった反省から、自衛隊は、総理大臣、さらにその下の防衛大臣の下に存在させる、というをしっかりと定めたんだ。
こうやって、総理大臣とか「軍人じゃない人」が命令を出して軍をコントロールすることを、文民統制(シリビアンコントロール)と言うよ。
世界の多くの国は、この文民統制を採用している。
まとめ
北朝鮮がシビリアンコントロールなのか、とかはまた他の記事で取り上げたいと思います!